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いびきにツボ・マッサージ・整体は効くのか|当事者の検証視点

いびきにツボ・マッサージ・整体は効くのか|当事者の検証視点

肩こりで通った整体で、いびきにも効きますよと言われたことがあります。半信半疑のまま、その日はそのまま受けて帰りました。

先に結論を書きます。ツボやマッサージ、整体がいびきに効くのかどうかを、私は断定できません。この記事で並べるのは、効く効かないの答えではなく、自分で確かめるための見方のほうです。

この記事の目次
  1. 整体で「いびきにも効く」と言われた日
  2. 外から押すことと、いびきの音源が届く場所は別
  3. ツボ・マッサージ・整体、それぞれ何を狙っているのか
  4. 「一回で効いた」を疑う。施術を試すときの確かめ方
  5. 自宅で自分の手を動かす範囲との線引き
  6. 施術を探す前に、確かめてほしいサイン

整体で「いびきにも効く」と言われた日

いびきの対策を調べていくと、ツボ、マッサージ、整体、指圧といった言葉に行き当たります。首や肩の緊張をゆるめると気道が楽になる、という説明とセットで紹介されていることが多い領域です。体を触ってもらってゆるむのは気持ちがいいので、効きそうな気がしてしまう。私も、その気がした側の人間です。

和室で施術者の手が男性の背中をマッサージしている
体を触ってもらってゆるむのは、それ自体が心地よい。だからこそ、効いた気がしやすいところでもあります。
静山 静山の実体験

私のケース:肩こりで通った整体で「いびきにも効く」と言われ、半信半疑で受けた

もともと私は、いびきのためではなく肩こりで整体に通っていました。四十五歳、デスクワークで首から肩がいつも張っている、ごく普通の通い方です。ある日、施術中に世間話の流れで、最近いびきがひどいらしくてと妻の話をしたら、施術者の方が、首の緊張がとれると気道が広がっていびきにも効きますよ、と言いました。

そのときの私は、半信半疑でした。首をゆるめることと、夜に喉の奥が鳴ることが、頭のなかでうまくつながらなかったからです。ただ、否定する材料も持っていなかったので、その日はいつもより首まわりを長めに診てもらって帰りました。悪い気はしませんでした。首は確かに軽くなりましたし、その晩はよく眠れた気もしました。

問題は翌朝でした。よく眠れた気がしたのに、枕元に置いていた録音を再生したら、低く長く引きずる音はいつもどおり続いていました。首の軽さと、夜の音は、別々に動いていたわけです。あの日のことがきっかけで、私は効くか効かないかを言い切る前に、まず確かめ方のほうを持とうと考えるようになりました。この記事は、そのときに自分のなかで整理したことをそのまま並べたものです。

先に立場を書いておきます。私は医者ではありません。医療者でもありません。だから、ツボやマッサージ、整体がいびきに効くのか効かないのかを、ここで判定することはしません。できるのは、効いた気がするという感覚を、どう扱えば自分をだまさずに済むか、という見方を並べるところまでです。効果を断定する言葉は、この記事には置きません。

妻妻
整体でいびきが軽くなったという話、実際どうなんですか。
静山静山
正直に言うと、私には言い切れません。ただ、言い切れないからこそ、自分の体で確かめる手順を持っておくと、次に勧められたときに慌てなくて済みます。この記事はその手順の話です。

外から押すことと、いびきの音源が届く場所は別

効くか効かないかを考える前に、一つだけ整理しておきたいことがあります。体の外から筋肉を押すことと、いびきの音が出ている場所に届くことは、同じではないという点です。ここが混ざると、心地よさをそのまま効果だと受け取ってしまいます。

断面図:吸気で軟口蓋が上がり気道が開く
いびきの音が出ているのは、この図の奥のほうです。首や肩の外側とは、少し離れた場所になります。

いびきの音は、眠って力が抜けたときに、喉の奥のやわらかい組織が空気で震えて出ているものだとされています。鳴っている場所は、口の天井のいちばん奥や、舌の付け根のあたりです。首や肩の表面の筋肉を指で押しても、その奥の空間そのものに直接手が届くわけではありません。気道のどこがどう狭くなって鳴るのかという仕組み自体はいびきの原因を全部並べた記事に譲りますが、ここで押さえておきたいのは、施術で触れている場所と、音が鳴っている場所には距離がある、ということだけです。

間接的なつながりは、ありうる。でも断定はできない

では、首や肩をゆるめることは、いびきと完全に無関係かというと、そう言い切るのも乱暴だと思っています。たとえば首や肩の力が抜けて姿勢が変わる、こわばりが減って寝つきが変わる、鼻の通りにつながる部分がゆるむ、といった間接的な道すじは、理屈としては考えられます。ただ、考えられるということと、あなたのいびきにそれが効くということは、別の話です。私が調べた範囲では、ツボやマッサージ、整体でいびきそのものが軽くなると言い切れるだけの、はっきりした裏付けを私は見ていません。だから私は、無関係とも、効くとも書きません。

この宙ぶらりんな結論が、いちばん正直なところです。効くと書けば読む人は安心しますし、効かないと書けばすっきりします。でも、どちらも私が確かめた事実ではありません。私が確かめたのは、あの整体の翌朝、首は軽かったのに録音は変わっていなかった、という自分ひとりぶんの一晩だけです。それを全体の答えのように広げることは、この記事ではしません。

妻妻
じゃあ、受けても意味がないってことですか。
静山静山
そうは言っていません。肩こりが楽になるなら、それはそれで受ける理由になります。ただ、いびきのために受けるなら、効いたかどうかを首の軽さではなく夜の記録で見てほしい、というだけの話です。

ツボ・マッサージ・整体、それぞれ何を狙っているのか

ひとまとめに語られがちですが、ツボ、マッサージ、整体は、狙っているものが少しずつ違います。効く効かないを判定する前に、それぞれが何をしようとしているのかを分けておくと、あとで自分の体で確かめるときに焦点が絞れます。ここでも、効果は断定しません。

ツボ・指圧

東洋医学の考え方にもとづいて、体の特定の点を押す方法です。いびき向けとして、首まわりや鼻の脇のあたりの点が紹介されているのを見かけることがあります。ただ、どの点が誰のいびきにどれくらい効くのか、という部分は、私が調べた範囲でははっきりした形で確かめられていません。だから、ここに具体的な点の名前と位置を並べて、ここを押せばという書き方はしません。それをやると、確かめていないことを確かめたように見せてしまうからです。押して気持ちがよかった、というところまでは自分の実感として言えても、それがいびきに効いたかどうかは別に置いておきます。

マッサージ

首や肩、顔まわりの筋肉をもみほぐす方法です。こわばりが取れて楽になる感覚は分かりやすいので、いちばん効いた気がしやすい種類だと思います。だからこそ、注意も必要です。ほぐれた心地よさは、その場のものです。その心地よさが、夜間に何時間も続く気道の状態まで変えているかどうかは、心地よさだけでは分かりません。ここは、後の節の確かめ方でいちばん取り違えやすいところなので、あらためて書きます。

整体・カイロプラクティック

骨格や姿勢の歪みを整える、という考え方の施術です。姿勢が変われば呼吸が変わる、という説明とセットで、いびきにも触れられることがあります。姿勢と呼吸に関係があること自体は不自然な話ではありませんが、施術で整えた姿勢が、眠って力が抜けた夜の気道にどこまで残るのかは、また別の問題です。私が最初に言われたのも、この整体でのひとことでした。

日中の眠気で目をこする男性
どの施術を選ぶにせよ、昼のこの眠気があるなら、順番が変わります。それは後の節に書きます。

三つを並べてみると、共通しているのは、いずれも体の外側や姿勢に働きかけているという点です。悪いことではありません。ただ、いびきの音が鳴っているのは奥のほうなので、外側を整えたことが奥にどう伝わったかは、受けた本人が夜の記録で追いかけるしかない、ということになります。他人が書いた効果絶大という一行だけでは、その三つの違いも、あなたに合うかどうかも見えてきません。強い言葉をどう読み解くかはいびきに効果絶大は本当かの記事に分けてあるので、施術を探す前に一度そちらを見ておくと、選ぶときの目が変わります。

\ 施術の前に、自分の狭い場所を知る /

どの施術が合うかより先に決まるのは、自分の気道のどこが狭いのかです。そこから組み立てる考え方は気道力メソッドにまとめてあります。今日はまず、効いた気がするを鵜呑みにしないところまでで十分です。

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※18歳未満は登録できません

「一回で効いた」を疑う。施術を試すときの確かめ方

ここが、この記事でいちばん渡したい部分です。ツボでもマッサージでも整体でも、受けた直後は体が軽くなって、効いた気がします。その一回の感覚を、そのまま効果だと受け取ると、私のように翌朝の録音でずっこけます。だから、施術を試すなら、確かめ方を先に用意しておくことを勧めます。

ナイトテーブルの水と時計
効いたかどうかを決めるのは、施術台の上の感覚ではなく、枕元に残る記録のほうでした。

私が使ったのは、自宅ケアのために持っている教材(気道力メソッド)の記録シートです。もともとは自分のいびきを測るための紙ですが、施術の前後を並べて見るのにもそのまま使えました。特別な道具は要りません。いつも録音に使っているアプリと、その紙が一枚あれば足ります。

施術を試すときの確かめ方(前後それぞれ1週間)

  1. 施術を受ける前の1週間、何もしないまま録音を数晩残します。これが比べる相手になります。ここを飛ばすと、あとで良くなったのかどうかを、家族の機嫌でしか判断できなくなります。
  2. 施術を受けた夜は、体で変わった感覚だけを1行書きます。首が軽い、鼻が通る気がする、といった実感です。この時点では、いびきの数字はまだ見ません。心地よさと夜の音を、先に切り離しておくためです。
  3. 施術後の1週間、同じ場所に同じ置き方で録音を続けます。1日ごとに一喜一憂せず、前の週の分とまとめて見ます。日替わりの数字は、施術と関係なく揺れるからです。
  4. 施術以外の条件が重なった夜には、印をつけて比較から外します。お酒を飲んだ夜、疲れ切って倒れ込んだ夜、鼻がつまっていた夜。これらは施術の効果を隠すか、逆に効いたように見せます。

回数の目安:施術1回につき、前後1週間ずつ。判定は最短でも2週間分そろってから。

注意が三つあります。ひとつ、施術直後の朝だけで判断しないこと。一度の心地よさと、夜のあいだずっと続く気道の状態は、別ものです。ふたつ、首や体に痛みや違和感が出たら、その時点で止めて施術者に伝えること。効かせようとして強くしてもらう方向に行かないでください。みっつ、効いたと感じたら、その感覚がどこから来たかを分けて書くこと。施術のおかげなのか、たまたまその週にお酒を抜いていただけなのか。ここを分けないと、施術に払った気持ちが、無関係の要因まで褒めてしまいます。

この確かめ方は、施術を否定するためのものではありません。むしろ逆です。効いているなら、記録にちゃんと出てほしい。出たなら続ければいいし、出なければ、いびきのためではなく肩こりのために通う、と割り切ればいい。どちらにしても、自分の体の記録という土台があるほうが、次に何を勧められても落ち着いていられます。私の測り方と記録の残し方は記録カテゴリにそのまま置いています。

妻妻
せっかく気持ちよかったんだから、効いたってことにしておけばいいのに。
静山静山
その気持ちも分かるんだけど、効いたことにして通い続けて、夜が変わらなかったら、結局いちばん困るのは隣で寝ている君なんだよ。だから記録だけは正直につけておきたいんだ。

自宅で自分の手を動かす範囲との線引き

ここまでは、人に施術してもらう、受け身の方法の話でした。これとよく混同されるのが、自分で口や喉を動かす自宅の体操です。名前だけ見ると似ていますが、性質がかなり違うので、線を引いておきます。

受け身の施術は、誰かに体の外側や姿勢を整えてもらうものです。一方、自分で舌や喉を動かす体操は、いびきの音が鳴っている奥のほうを、自分の力で動かしにいくものです。狙っている場所が、外側と奥という点で違います。私が最終的に自分の時間を多く割いているのは、後者のほうでした。奥に届くのは、外から押す手ではなく、自分で動かす舌や喉だと、録音を通じて感じたからです。

ただし、その自宅の体操の手順そのものは、この記事の担当ではありません。舌の奥や喉、軟口蓋を動かす体操の手順と回数と注意はいびき改善トレーニングの記事にまとめてあります。ここで中身を書き写すと、せっかく分けている意味がなくなるので、行き先だけ示して深入りはしません。受け身の施術を試すにしても、自分で動かす側を並行して持っておくと、施術が効かなかったときに手が残ります。

朝日のカーテンと整ったベッド
受け身で整えてもらうか、自分で動かすか。どちらを選ぶにしても、変化は朝の記録に出ました。

私が、整体のひとことをどう受け取ったか

最後に、あの整体の日の話に戻ります。私は結局、整体はいびきのためではなく、肩こりのために通い続けることにしました。首が軽くなるのは本当に助かるので、そこは価値だと思っています。ただ、いびきについては、あの翌朝の録音を見た時点で、期待の置き場所を変えました。首をゆるめてもらったあとに音が残っていたなら、私の音源は首の外側ではなく、もっと奥にあるということだからです。

これは、整体が効かないという結論ではありません。私という一人の体では、いびきに関しては記録に出なかった、というだけの話です。あなたの体では違うかもしれません。だからこそ、勧められたら断るのでも鵜呑みにするのでもなく、前の節の確かめ方で、自分の記録に問いかけてみてください。答えは、施術台の上ではなく、翌週の枕元にあります。

妻妻
受け身の施術と、自分でやる体操、どっちがいいんですか。
静山静山
私の場合は、奥に届く感覚があったのは自分で動かすほうでした。ただ、これは私ひとりの結論です。両方を記録に載せて、あなたの夜がどっちで動くかで決めるのがいちばん確かだと思います。

施術を探す前に、確かめてほしいサイン

最後に、順番を間違えてほしくない話を書きます。ツボやマッサージ、整体で楽になろうとしている段階の人にこそ、先に確かめてほしいところです。

次のどれかに当てはまる場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。SASは血圧や心臓の負担に関わる状態とされていて、医師の診断が要る領域です。施術や自宅ケアで数か月様子を見るのではなく、呼吸器内科・耳鼻咽喉科・睡眠外来に相談してください。

  • 眠っているあいだに呼吸が止まっていると家族に指摘されたことがある
  • いびきが途中で無音になり、そのあと大きく吸い直す音がすると言われた
  • しっかり寝たはずなのに日中の眠気が強い。会議中や運転中にうとうとする
  • 夜中に息苦しさで目が覚める。起床時の頭痛が続いている

これらは、体をほぐして解決する種類の話ではありません。私自身は、録音に入っていたのは低く長く引きずる音だけで、呼吸が止まる無音は入っていませんでした。だから自宅でできることや、肩こりの範囲での施術を選べています。この線引きがあるから、私は自分のやっていることを人にも書けます。何科へ行くのか、予約の電話で何を伝えるのかという受診側の話はいびきは何科かの記事にまとめてあるので、当てはまった方はそちらを先に読んでください。

もう一度書いておきます。私は医者ではありません。ここで並べたのは、ツボやマッサージ、整体がいびきに効くかどうかの判定ではなく、効いた気がするをどう確かめるかという見方です。当てはまるサインがあるのに施術で様子を見るのは、順番が逆になります。緊急のとき、危険なサインがあるときは、まず医療のほうへ進んでください。

妻妻
とりあえず整体で様子を見よう、と思っていました。
静山静山
気持ちは分かります。ただ、上のサインが一つでもあるなら、様子見の前に一度診てもらってください。そのうえで問題がなければ、施術も自宅ケアも、落ち着いて試せます。

\ 受診が先。そのうえで、自分の体で確かめる /

危険なサインがある方は、受診を優先してください。診てもらって様子見でよいと言われた方、いまは様子を見る方に向けて、自分の狭い場所から組み立てる考え方を気道力メソッドに置いています。施術を試すにしても、自分の記録という土台があるほうが、確かめやすくなります。

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この記事を書いた人

静山

静山 |いびきスコア142点からの30日再現実験・進行中

静山(しずやま)/40代。長年の爆音いびきで家族に別室を言い渡されかけた当事者。いびきラボのスコア(開始時142点)を毎晩記録し、舌・喉・顎・呼吸の自宅トレ『気道力メソッド』で下げていく過程をすべて公開している。医者ではないので治療の話はしない。自宅でできることだけを、実測の記録つきで書く。

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